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支払督促の流れとかかる費用

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支払督促とは、簡易裁判所を通じ、債務者に借金返済を法的に促す手続きです。

申請にかかる費用は手数料と郵送料となりますが、手数料は、通常の民事訴訟と比べると半額程度と少額となります。

支払督促は、債務者が借金の存在を認めているときに、債務者の財産を差し押さえる強制執行手続きを見据えた前段階の手続きとなります。

支払督促の手続きの流れは以下の通りです。

 

  1. 支払督促の申請「支払督促申立書」
  2. 支払督促を債務者に郵送
  3. 仮執行宣言を申請「仮執行宣言申立書」
  4. 仮執行宣言付支払督促を債務者に郵送

 

1. 支払督促の申請

支払督促をしたい申請者は、簡易裁判所に備えつけの「支払督促申立書」(裁判所のホームページからダウンロードも可)に所定の事項を記入し、申請します。

申請に必要な書類は以下の通りです。

・支払督促申立書

・当事者目録

債務者の氏名など個人情報。複数人の場合は一通ずつ

・請求の趣旨及び原因の写し(コピー)複数人の場合は一通ずつ

請求額、請求の内容(借金の場合は金銭消費賃貸借契約)についての詳細、申請理由等を記載。

・登記事項証明書 1通(債務者が法人の場合)

 

申請は、債務者の住所地の簡易裁判所に書類を直接持参か郵送します。

 

2. 支払督促を債務者に郵送

裁判所は、書類を審査し、不備がなければ、債務者に支払督促を郵送します。

手続きや訴訟で扱う書類を裁判所から当事者に郵送することを特別送達といい、郵便職員から相手に手渡しで届けられます。

支払督促手続きは、債務者が支払った場合は手続き終了となり、相手が反論した場合(異議申し立て)場合は、民事訴訟となります。

なお、相手が反論する場合は、「異議申立書」を裁判所に提出します。

 

3. 仮執行宣言の申請

債務者が支払督促受領後、2週間以内に異議申し立てをしなければ、申請者は仮執行宣言の手続きが可能です。

仮執行宣言が可能な期限は、債務者が支払督促を受け取った後、2週間経過した日から30日以内です。

 

4. 仮執行宣言を債務者に郵送

裁判所は、書類を審査し、不備がなければ、仮執行宣言付支払督促を債務者に郵送します。

仮執行宣言付支払督促を郵送されると、強制執行が可能となります。

 

支払督促にかかる費用

・手数料

請求金額によって決まっています。金額は、裁判所|手数料早見表をご覧下さい。

・郵送料

120円と1,125円分の郵便切手

郵便はがき(63円)

 

支払督促は借金返済を督促する際に、広く行われています。

支払督促しても借金が返済される可能性が低く、強制執行手続きが必要な方は、加藤寛之法律事務所にご相談下さい。