不動産売買は、取引金額が高額な上に、様々な法律による規制や関係当事者の利害調整が必要となるため、広範な専門的知識やスキルが欠かせません。
しかしながら、不動産について十分な知識を持っている一般の方は少なく、トラブルが後を立ちません。
この記事では、一般の方が不動産売買をする際に起こりがちなトラブルの事例とその防止方法を解説します。
トラブルになりやすい事例は主に3つに分けられます。
不動産そのものに関するトラブル、不動産に欠陥がある場合(契約不適合)、契約に関するトラブルです。
土地はひとつひとつ固有のもので二つと同じものはなく、周辺の環境を含む立地条件によって資産価値が変わります。
不動産売買の際は、必ず契約前に周辺を含めた土地、建物を実地調査しましょう。
不動産の状態や権利関係について、登記や公図(たいてい不動産会社が法務局で取得しますが、誰でも取得可能)でも現状と確認しましょう。
特に、土地の境界線や㎡は、先祖代々の土地や昭和の頃に登記されているものだと正確に測量されていなかったり、隣との境界線が確定されていなかったり、登記と現状が違っている場合があります。
また相続等でひとつの建物を複数人の共有名義にしているような権利関係が複雑な不動産もトラブルになりやすいです。
契約不適合とは、不動産売買によって引き渡された土地や建物の品質等に問題が合った場合のことを指します。
契約不適合とされた場合、買主は損害賠償や契約の解除の他、債務不履行分の追完請求、支払った代金の減額請求等を行うことがあります。
不動産の場合、住宅についてのトラブルが多いと思われます。
リフォームや建築業者の施工不良が原因となっていること等が考えられます。
引き渡し前にできれば専門家立ち会いのもと、現物を必ず確認し、引き渡しを受けましょう。
不動産の売主と売買契約や、新しく住宅を建てるとき業者との契約で前提となっている共通認識がずれたまま契約を結んだときに起こり得るトラブルが想定されます。
契約内容や事前説明をきちんと理解しないまま結んでしまうと、いざ不動産に関して問題が生じたときに不動産業者や建築業者とトラブルになる可能性が高いです。
契約は売主や不動産業者、建築業者主導で進められるため、買い主や一般の方に不利な条項が含まれている場合があります。
・契約内容をしっかり理解
・信頼できる不動産会社を選ぶ
・トラブルになりそうなときは弁護士に相談
不動産取引は複雑かつ専門的で一般の方がすぐ理解できる内容ではないかもしれません。
しかし、契約者はあくまでも自分ですので、契約内容はしっかり理解し、わからないことは不動産会社に確認しましょう。
納得できる不動産売買するには、わかりやすく説明できる不動産会社を選ぶのも大切です。
あなたの質問や疑問に対して、わかりやすく真摯に誠実に対応してくれる不動産会社を選びましょう。
また、トラブルになりそう、困ったときは自力で解決しようとせず、積極的に専門家に相談しましょう。
専門的知識やスキルを要する不動産取引の交渉を一般の方がするのは難しいため、専門家を上手く活用しましょう。
不動産売買のトラブルでお困りの方は、加藤寛之法律事務所にご相談下さい。